2011年 3月 15日の投稿一覧

外国人向け日本語テキスト「地震と防災訓練」

日本語支援ボランティア_カテゴリー
さて,長年ボランティア活動で外国人の子どもへの日本語学習支援をしているZ=Gですが,昨年,日本の生活や文化をより理解してもらおうと,自分でテキストを作りました.
(母校の日本語教育の教授にご指導頂いてます)
テーマ別に3ページくらいで絵が多く,ひらがな・カタカナ・簡単な漢字はわかるけど,難しい日本語はまだの中級者,中学生以上で「母国で習ってわかっているが,日本語で知らないだけ」という子ども向けに作りました.このタイミングなので,「地震と防災訓練」の部分だけでもオープンにしようと思い,webサイトに載せました.ほんとうは別のサイトを立ち上げる予定でしたが,カルトナージュのサイトに間借りしてファイルを置きました(臨時ってことで).

外国人や帰国子女へ日本語支援をされている先生やボランティアの方,ご活用くだされば幸いです.下記リンクより,PDFファイルでご覧いただけます.

1_2地震と防災訓練B(PDF)

大災害など,大きなストレスとの向き合い方

一連の出来事で,学生時代に読んだ論文を思い出しました.
コピーを何年か前に捨ててしまったので,細かい点はうろ覚えです.
(そのため,内容の正確さについてはご了承ください)

1954年,アメリカがビキニ環礁で水爆実験をしたときに被ばくした島民の,心理的ストレスを長期間にわたり研究したものだったと思います.
その研究によれば,「被ばく」という大きなストレス事象への対応で一番よいのは,「泣く」「人に気持ちを話す」「感情を表す」という様な方法でした.

この論文から言えるのは,
一般的には,感情的なストレス対処法というのはあまりよくない,何故ならそれをしても自体が変わらないので,というように言われていますが,大きな災害や事故など,被害者がどうしようもできないような大きなストレスに対しては,感情的な対処法が効果的ということではないでしょうか.

テレビを見ても,「泣いてる場合じゃない」といって修復や何かの作業を進める人は多いです.でも,十分に「嘆く」とか「泣く」とかいうこと,怖い気持ち,悲しい気持ちを外に出し,周りの人と共有するというステップは人間にとって必要不可欠です.

冒頭で紹介した研究でも,十分に泣いたりせずに我慢してしまった人たちの方が,長期的にはあとで罪悪感や無力感にとらわれてしまったということです.
被災地では,子どもたちは大人が忙しそうにしていて,泣くのをこらえている子も多いのでは?もっといえば,「復興,復興」とがんばる大人,特に男性なんかは「男が人前で泣けない」と思い,十分に嘆くことができていないのでは?

衣食住を充たすのも,建物を直すのも大事ではあるのですが.
そういった,悲しみや辛さなどのネガティブな気持ちを受け止める場も,同じくらい重要で必要だと思います.